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禅の修行道場の中でも厳しいことで知られる
岐阜県の臨済宗正眼寺の住職を務める山川宗玄老師。
カトリック信仰に生き多くの人の苦悩に
耳を傾けてきた鈴木秀子さん。

(山川) 
生きていく上ではいろいろな出来事に遭遇します。
これはキリスト教や儒教にもあるようですが、
天はその人の担える試練しか与えない、という教えは本当だと思います。

十分に耐えられるから苦しみながらも生きていられる。
もし耐えられなければ、そこで死んでいるはずです。
苦しい状況に遭遇したら、
自分はそれだけ大きな人間だと考えて黙って
受け入れて前を向いて歩いていく。これが禅の発想ですね。

(鈴木)
『聖書』にも「苦しみがあるところには、
それを乗り越える力が必ず与えられている」と書かれています。

面白い話があるんですよ。
ある人が死んであの世に行って海岸の絶壁に立っていたら、
神様が現れるんです。その人は神様にこう言いました。

「神様、あなたはいつも一緒にいて苦しみを
乗り越える力を与えてくださるというけれども、
そんなことはありませんでした。

私が苦しくてたまらない時、
あなたはどこかに行っておしまいになりました。
その証拠に目の前の海岸を見てください。
あなたと私の2人の足跡が続いていて、
途中からは私1人の足跡になっているでしょう。
その頃、私はたった1人で辛い思いをしながら歩いていたんです」

それを神様は黙って聞いていて

「1人の時の足跡をよく見てごらん。
砂の中に大きく深く足跡が食い込んでいるだろう。
あなたが苦しくて1人では歩こうとしないから、
私があなたの苦しみを担って1歩1歩、歩いていたんだよ。
そしてあなたが苦しみから抜け出た時、
また2人で並んで歩いたのだよ」

とおっしゃったというんです。

(山川) 
なるほど。
私は神様がわざわざ背中に乗ってくれたのかと思いました(笑)。

(鈴木) 
だから、どんな苦しいことでも耐えられる、
きっと大宇宙が味方をしてくれるはずです。

(山川) 
この地上で形ある命となった時、
それを使い切るまで生きていける能力が、
本当は誰にでも備えられている。
そこに安心したらいいのだと思います。

(鈴木) 
そしてその命ということですけれども、
私たちは命というと自分の寿命を連想します。
でも、その命はバラバラではない。
深いところで皆繋がっていることを私は確信しているんです。

(山川) 
同感ですね。私はそれを滝に譬えてよく話します。
水がドーッと滝壺に落ちると、たくさんの泡ができますね。
その泡を目で追っていくとすぐにパチンとはねてしまうものもあれば、
ずっと先まで流れていくものもある。

しかし、どの泡も最後には水の中に消えていきます。
このぼこぼこという泡の状態が人生ではないかと思うんです。
強い刺激によってこの世に生を受けて、すぐに亡くなる人もいれば、
90年、100年と長寿を全うする人もいる。
しかし、最後は全員が水という大きな命の中に帰っていく。

(鈴木) 
禅で修行をともにする人たちを道友と言うそうですが、
ちょうど同じ時間に生まれた滝の泡のように、
私たちはそういう誰かとのご縁をいただいて
限りある人生をともに生きていくわけですね。
そう考えると、皆自分にとってかけがえのない人たちばかりです。
2019/06/27

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