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逝きし世の面影 江戸末期から明治初期の日本人の生き方を、 当時、日本を訪れた外国人の視点をもとにまとめた『逝きし世の面影』。 (渡辺) 『逝きし世の面影』をまとめながら僕自身が改めて感じたのは、 日本人は本来、野性的で無邪気で可愛らしい民族だということでした。 東大で教鞭を執ったドイツ人の哲学者ラファエル・フォン・ケーベルは 日本人の最大の魅力として、そのナィーヴな子供らしい 性質を挙げていますが、僕もそのとおりだと思うんですね。 別の見方をすれば『古事記』以来、 日本人は汚い心をとても嫌ってきた。 神道でいう「清き心、明き心、直き心」、 これこそが日本人の一番の徳目だと思います。 (月尾) なるほど。 (渡辺) 当然、人間だから汚いもの、 嫌なものもいっぱい持っているわけだけど、 なるべくそういうものを溜めないで流していく。 清き心、明き心、直き心を持って、たとえ辛いこと、 不都合なことが起きたとしても、笑って明るく逞しく乗り越えてきた。 それが先人が教えてくれた一番の教えなのではないでしょうか。 現代人はそれを遺訓として、しっかり受け止めていくことが大事でしょうね。 西郷隆盛という人はいるだけで周囲を感化してしまったというでしょう。 なぜかというと西郷さんには真心があった。 真心のある人には誰も敵わない。 それは裏表や邪心のない天真爛漫な無邪気さとも繋がっているように思います。 (月尾) 渡辺先生のお言葉には全く同感です。 しかし、歴史を紐解いてみると、清き心、明き心、 直き心だけでは通用しない例もたくさんあります。 70年だけでも、世界で180以上の国が消滅していて、 日本もまた財政破綻や経済の停滞、防衛問題などで大変な危機に直面している。 1500年以上存続してきた日本が、 どのようにして直面する危機から脱却するかという岐路に立っていると思います。 (渡辺) 僕は国家の問題などについては識者にお任せして 自分からは発言をしない主義なのですが、自分なりに思うのは、 これからの日本は清き心、明き心、直き心を大切にしながらも、 キリストが言うところの「賢きこと蛇の如く」で、 いい意味での知恵、強かさがないといけないと思います。 |
2019.06.13 |
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