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自分ほど悪い人間はいない 人間は誰でも心の闇を抱きながら生きています。 自分の中にある深い闇に、 押し潰されそうになることもありますが、 そういう時、どのように心を切り替えたらよいのか、 シスターとして長年、多くの人の悩みに 耳を傾けてきた鈴木秀子さんの言葉 (鈴木) 現実の社会では戦争や貧困など様々な問題が起きていて、 私もとても胸を痛めています。 しかし、私はある意味で、人間の業とは そういうものではないかとも思っているんです。 嫌な人がいたら、口に出さなくとも心の中で悪口を言ってしまう。 人間には誰にでもそういう弱い一面があり、 私たちはどうしようもない業に囚われて生きているんです。 そういう私たちを神様はいつまでも待ち続け、 寄り添い、力と希望を与え続けてくださっている。 自分ではどうしようもない弱さを持っているからこそ、 イエス様の教えや救いを必要としているわけです。 あのマザー・テレサですら晩年、 「自分ほど悪い人間はいない」と言っていたそうですから。 (横田) ああ、貧しい人のためにあれほど献身的に働かれた マザー・テレサでさえ、ご自分をよしとされていなかった。 (鈴木) 自身の内面を見つめる時に、 闇の部分がいっぱいあったということなのでしょうね。 人間は悟りを開こうが、聖人と呼ばれようが 闇の部分は常に自分で引き受けて生きていかなくてはいけません。 だけど、自分の闇の深さを知れば知るほど、 そんな自分をも許して生かしてくださる神様の愛の大きさも分かる。 だから人生、絶望する必要はないんです。 地獄のようなアウシュビッツ強制収容所を生き抜いたフランクル博士が 「にも拘らず希望を持ち続ける」と言っていますが、 それと同じで、こんな酷い自分、であるにも拘らず いつも希望を持ち続けることができる。 それが私たちの生き方なのではないでしょうか。 |
2021.09.03 |
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