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一語履歴WORD vol.559

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一語履歴 vol.560
無心になった時に売れる 560a後を振り向かないで自由に生きていこう
一語履歴 vol.559
危機の最中に行われた「熱海会談」 559a「ほんとうに美しいもの」を...
一語履歴 vol.558
体育が苦手な人間が先生になれば... 558aお嬢さん 元気ですね 元気が一番
一語履歴 vol.557
忍び難きをよく忍び行じ難きをよく行じ 557a自発的に挑戦していると...
一語履歴 vol.556
組織をまとめていく上で... 556aいまから一時間あるけれど何がしたい?
一語履歴 vol.555
自分はここに居ていいんだ 555a道が私の道になっていく
一語履歴 vol.554
おい、清次君。 554a社会を育てるという思いで生きていた
一語履歴 vol.553
なぜあの場面で攻めに行かなかったのか 553a一人ひとりの才能・個性を...
一語履歴 vol.552
「自分」という存在は... 552a目的それをはっきり認識させる
一語履歴 vol.551
闘っていたのは自分一人ではない
危機の最中に行われた「熱海会談」

松下電器産業(現・パナソニック)で
経営の神様・松下幸之助の薫陶を受け、
その教えの神髄を多くの人々に伝導している
一般社団法人「和の圀研究機構」代表の中博氏。

(中)
過去の知識に囚われず、現実に応じて柔軟に変化対応していく。
それをまさに実践していたのが松下幸之助でした。
例えば、1964年、松下電器の販売部門が不振に苦しみ、
代理店の多くが立ち行かなくなるという
危機の最中に行われた「熱海会談」。

松下幸之助は、三日三晩、代理店、
販売会社のトップと夜を徹して話し合うのですが、
そのうちの2日間は「あんたらの商売が悪い!」と、
相手側を責め続けます。それに対して代理店・販売会社も激しく反発する。

ところが3日目のことでした。
代理店・販売会社の意見を聞いていた松下幸之助はほろほろと涙を流し、
「皆さんの言い分はよく分かった。松下が悪かった」と深々と頭を下げたのです。
そして自らの財産を投じ、過去のやり方、成功をすべて捨て、
「一地域一販社制」「事業部、販社間の直取引」
「新月販制度」などの改革を行い、業績を見事に再生させていくのです。

もし松下幸之助が過去の成功、自分のやり方に固執していれば、
松下電器のその後の再生と発展もなかったことでしょう。
松下幸之助は、この現実に対する柔軟な姿勢を「融通無碍」、
また、「素直な心」とも表現しています。

自分を捨てて、あらゆるものを素直に受け入れていく。
そうすれば、人の意見、相手の知恵も自分のものになり、
現実を突破する新しい道も見てくるのです。
実際、周囲から自社製品について「マネ(真似)シタ電器」と揶揄されても、
松下幸之助は「それで結構や」と言っていました。

「融通無碍」「素直」の精神こそ、人生・仕事を発展させていく神髄であり、
あらゆる危機を突破していく魔法の言葉だと私は思います。

2021.04.24

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