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自発的に挑戦していると、必然的に仕事は面白味を帯びてくる 日本最大のコンビニチェーン「セブン‐イレブン」を ゼロから立ち上げた鈴木敏文氏。 〈鈴木〉 コンビニ事業の成功の根底には、 常にお客様の立場で考えるという変わらない視点があった。 「日々の仕事は与えられるものだから、挑戦はできない」 と考える人もいるかもしれないが、そうではない。 仕事は皆に同じように与えられるからこそ、 自分から一歩踏み出す挑戦が必要なのである。 自発的に挑戦していると、必然的に仕事は面白味を帯びてくる。 言われたことだけをやっていたら仕事がつまらないのは当然だ。 だからどんな仕事であれ、挑戦することが不可欠だ。 「こんな仕事は面白くない」、そうぼやく声をよく聞くが、 それは挑戦意欲がないからであり、 「自分は駄目だ」と公言しているのと同等である。 繰り返しになるが、世の中は常に変化していく。 故にその時代、その年齢に相応しい挑戦をしていくことが大切だ。 例えば私は88歳になったけれど、 「もう歳だから駄目」なんてことはなく、 「その歳なりに挑戦することがある」と思っている。 中でも20代というのは、 何にでも挑戦できる最高の駆け出しの時期である。 責任ある立場でないからこそ、失敗を恐れず挑戦してほしい。 勉強にしろ読書にしろ、恋愛事だってすべて挑戦だ。 だからこそ、20代はいろいろなことに興味を持ってほしい。 セブン–イレブンはいまでこそ当たり前のように お弁当やおにぎりを売っているが、当初は反対の嵐だった。 家庭でつくるものであるお弁当やおにぎりをわざわざ店で買う人がいるのかと。 それでもコンビニ事業をスタートした時と同様、 信念を貫き通して1976年に開発を始めたところ、 確かに最初は一日に一店舗で2個か3個しか売れなかったが、 いまではおにぎりは年間22億個も売れるようになっている。 常識を覆すことができたのである。 おでんの販売やプライベートブランドの開始、 セブン銀行の立ち上げなども同様だ。 周囲から「無理だ」と猛反対を受けながらも常に挑戦し続けることで、 道を切り拓いてきた。 皆が一様に賛成することは挑戦する価値のないことであり、 皆が反対することにこそ、未来を切り拓く宝が眠っている。 つまり、困難の中にこそ挑戦する価値があるのである。 信念を持って挑戦し続けていると、 世の中の常識のほうが変わっていくものだ。 それがビジネスの第一線を走り続けてきた私の実感である。 |
2021.04.19 |
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