過去の一語履歴を見ることが出来ます。
こういう時に働いてこそ 日本の資本主義の父として、 いまなお多くの人々の生きる指針となっている渋沢栄一。 (守屋) 渋沢の残した言葉には、 いまの時代に通じるものが他にも数多くあります。 例えば『論語と算盤』の次の言葉です。 「成功や失敗のごときは、 ただ丹精した人の身に残る糟粕のようなものである」 渋沢はここで成功や失敗は滓みたいなもので、 それまでの努力こそが大事だと言っているわけです。 渋沢は成功したからこんなことが言えるんだと思う人がいますが、 渋沢は逆境を生きた人なんですね。 数々の逆境、試練を跳ね返して生きてきた人が 残している言葉だと思えば、味わい深いのではないでしょうか。 また、そういう渋沢の生き方は、 「わたしのような老人は、 こういう時にいささかなりと働いてこそ、 生きている申し訳がたつようなものだ」 という言葉にも現れていると思います。 これは関東大震災で被災した83歳の時の言葉です。 渋沢は日本橋にある事務所で被災して 飛鳥山の自宅に逃げるのですが、 家族から「安全な深谷に逃げましょうか」 と聞かれた時に、この言葉を口にするわけです。 そして東京に留まり、被災者の収容施設や臨時病院の確保、 海外の友人に連絡を取って義援金を送ってもらうなど 様々な救援活動に奔走するんです。 |
2019.11.16 |
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