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100歳を迎えてさらなる挑戦 篠田桃紅(美術家) 【記者:(100歳を迎えられて) 今後はどういったことを念頭に作品づくりをしていかれますか?】 基本にあるのはやっぱり、自由、と言うのかな。 自分というものが元になっていて、 その動き得る範囲、心の赴く範囲がベースになっている。 外的制限を設けるとすれば、 自分のつくるものはどういうものでありたいか ということになりますが、 もう既に、いままであるようなものはダメ。 古いものはダメ。 しかし、新しいというだけでもダメ。 強いとか弱いとかいう感じを受けるのも、 あまり上等だとは思わない。 【記者:非常に難しい制約ですね】 簡単なのよ、新しいものをつくるというのは。 いままでにないものをやればいい。 また、古いものを真似してりゃ安心ですよ。 いかにも伝統的だと褒めてくれる人もあるかもしれない。 強いものだって力いっぱい表せばある程度できるし、 力まずふわんふわんやっていれば弱いものもできる。 でもそういうものは、皆ダメなの。 弱くもなく、強くもない、 古くもなく、新しくもない、 そしてどこの何様式にもはまっていない。 そういうものをつくり得れば素晴らしいと思う。 それに近くなっていきたいと思います。 おそらく、神様じゃなきゃつくれないわよね。 【記者:それでも、そういうものを追い求めていこうとされる】 結局、世の中にある常識というものの強さには、 誰も勝てっこないですよ。 そこにはあまりにも長い歴史がありますから。 少しでも外れれば、非常識なんて悪く言われてしまう。 だけどその常識を超えなきゃ、なんにもならないんですよ。 常識を超えなきゃ、褒めてくれる人はいないんですよ。 だから難しいんです。 でもいまのことは、私が初めに言い出したことじゃありません。 アメリカの建築家フランク・ロイド・ライトが、 グッゲンハイム美術館を設計した時のことです。 彼はエレベーターでお客を一番上まで上がらせて、 螺旋階段を下りながら絵を見させるということを考えついた。 |
2013.06.23 |
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