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      次代に輝く住まいを創る

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一語履歴WORD vol.496

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仕事の流儀 500a人としての根を養う
一語履歴 vol.499
自分と一つに 499a感動する似顔絵 499bだから、あんたが一番可愛い
一語履歴 vol.498
泥棒と悪口をいうのとどちらが悪いか 498a努力はきっと将来の選択肢を
一語履歴 vol.497
好きこそ物の 497a一流の人は普通の人 497b生き方の隠れた呼吸
一語履歴 vol.496
布団に入る前に 496a見て覚える 496b吉田松陰
一語履歴 vol.495
最大の試練に 495a真実の日本精神を 495b北斎の絵に向き合う姿勢
一語履歴 vol.494
技は常に磨かなくては 494aくれない族 494bこういう時こそ大きな視点
一語履歴 vol.493
常に自分で「習って高める」 493a中庸の精神で表した「令和」
一語履歴 vol.492
旅人の話 492a自分の考えで工夫しながらやっていい 492b『君が代』
一語履歴 vol.491
経験値も大切ですが 491a上手は下手の手本、下手は上手の手本なり
布団に入る前に必ずすべきこと

米沢藩士の娘として厳格なしつけを受け、
明治大正昭和の時代を逞しく生きた
祖母の生き方、言葉から、現代人に求められる
人としての心得や、女性としてのあり方を説いた
石川真理子先生の
『女子の武士道』『女子の教養』『女子の品格』

布団に入る前に必ずすべきこと

お掃除のことを「浄める」とお伝えしましたが、
お風呂で体を清潔にすることもまた
「浄める」でした。

もっとも、ふだんから
「お風呂で浄めておいで」などと
言っていたわけではありません。

それに、「体を浄める」という言い回しも、
祖母しかしませんでした。

父などは「一風呂浴びる」などと
言っていたくらいですから。

それだけに祖母の「体を浄める」
という言い方が印象に残ったのです。

母が「お風呂に入っていらっしゃい」
と言うところを、祖母は、

「お布団に入る前は、
 ちゃんと体を浄めるものですよ」

そう静かに言うのでした。

不思議なもので、そんなふうに言われると、
そのまま服から寝間着に着替えて布団に入ることが、
なんとなく憚られるような気がしたものです。

たとえて言うなら、どろんこのまま、
真っ白できれいなお布団に転がるような……。

このごろは、やはりお風呂はお浄めだと
つくづく思います。

それは「眠る」という行為は、
毎晩繰り返される一種の「死」と
受け止めているためです。

七歳で死を意識し始めた私は、
夜、眠りにつく時に、
「このまま明日目が覚めなかったらどうしよう」
と思うことがしばしばありました。

眠っている時は、「別の所に行っている」
という不思議な感覚もありました。

今では毎晩の眠りは、
死を迎える練習とも受け止めています。

お布団に入るか、お棺に入るかの違いかな、
などと思っているのです。

そうなると、どうしたって浄めておきたくなります。

昔は死を「土に還る」とも言いました。

この肉体は、いうなれば「お借りしたもの」なのです。
誰かに貸して差し上げた物が、
ぼろぼろの状態で返ってきたら、何と思うでしょう。

それが大切な物であればあるほど、
貸した相手が大切な人であればあるほど、
悲しく残念な気持ちになるにちがいありません。

私は、天から賜った命を宿すこの体を
精いっぱい大切にして、
むしろ磨き上げるくらいの気持ちで、
感謝と共にお返ししたいのです。

2020.09.10

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