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      次代に輝く住まいを創る

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一語履歴WORD vol.491a

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一語履歴 vol.500
仕事の流儀 500a人としての根を養う
一語履歴 vol.499
自分と一つに 499a感動する似顔絵 499bだから、あんたが一番可愛い
一語履歴 vol.498
泥棒と悪口をいうのとどちらが悪いか 498a努力はきっと将来の選択肢を
一語履歴 vol.497
好きこそ物の 497a一流の人は普通の人 497b生き方の隠れた呼吸
一語履歴 vol.496
布団に入る前に 496a見て覚える 496b吉田松陰
一語履歴 vol.495
最大の試練に 495a真実の日本精神を 495b北斎の絵に向き合う姿勢
一語履歴 vol.494
技は常に磨かなくては 494aくれない族 494bこういう時こそ大きな視点
一語履歴 vol.493
常に自分で「習って高める」 493a中庸の精神で表した「令和」
一語履歴 vol.492
旅人の話 492a自分の考えで工夫しながらやっていい 492b『君が代』
一語履歴 vol.491
経験値も大切ですが 491a上手は下手の手本、下手は上手の手本なり
上手は下手の手本、下手は上手の手本なり

人間国宝の狂言師・野村 萬さん。
その野村 萬さんが芸道一筋に歩む上で、
影響を受けた人物の一人が
画家・中川一政でした。

─—中川一政といえば、日本洋画壇の重鎮だった方ですね。

はい。40年近く前のことになりますが、
日比谷の帝国ホテルで開かれた先生の
誕生パーティーにお招きいただく機会がございました。

石井好子さんがシャンソンを、私が狂言を披露しまして、
その時「お礼に何か差し上げたいが、
欲しいものはありますか」と聞かれるんです。

私は「先生が書かれた書をください」とお願いしました。

その以前に、お茶会の席にお招きいただいたことがあって、
そこに世阿弥の言葉をお書きになった
軸が掛かっていたのを覚えていましたから。

「上手は下手の手本、下手は上手の手本なり」

先生にいただいた書は一見すると、
小学生の字かなと思うものでしたが、
何とも味わいのある墨跡なんですね。

ある境地を抜けている。これを見ながら、
つくづく「人間が洒脱になるとは、
こういうことかな」と思ったものです。

─—中川画伯の生き方を通して大切な芸能の心を教えられた。

それから平成元年、お住まいのあった神奈川県真鶴町に
町立中川一政美術館が開館した時も、
私は館内に設けられた茶室披きにご招待いただきました。

その招待状の文面がなかなかユニークで、
いまでもよく覚えております。

「かねてから考へてゐた茶会を試ることにしました。
(中略)ころばないやう おいで下さい」

最後の「ころばないやう」という部分に先生の飄逸、
洒脱なお人柄が出ていて思わず笑みがこぼれました。

よく狂言の芸の境地を軽妙洒脱という
言葉で表現したりしますが、
先生はその境地に至られていたのだと思います。

しかし、その境地は様々な葛藤や苦しみを
経た後に到達できるものです。

難しさや重さを通り抜けた先の軽さで
あってこそ真に観客の心を打つんです。

2020.08.18

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