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必死真剣さが道を開いた 昨年の9月に行われた第六十期王位戦で、 46歳3か月という最年長記録で初のタイトル獲得を果たした木村一基さん。 (木村) 小学校六年生で棋士の養成機関である奨励会に入ったのですが、 そこでは年齢が上とか下とか関係なく、もう勝つことがすべてなんです。 どうやって勝ち上がっていくかだけを基準に努力を続けて、 中学二年で二段、十七歳で三段に昇段、 プロ入りの条件となる四段にあと一歩と迫りました。 (――順調にプロへの階段を上っていったのですね。) (木村) ところが、ここから伸びが緩やかになったというか、 なかなか伸びなくなってしまったんです。 一時的なものだろうとは思っていましたが、 後輩が私を追い越してプロ入りしていくのを見ると、 焦りを感じるようになりました。 しかも将棋界は二十六歳までにプロになれないと、 自動的に奨励会を退会させられますので、この時期は本当に辛かったですね。 (――その時期はどう乗り越えていかれましたかb。) (木村) 他の道に行ったほうがいいのではないかという考えが頭を過ることもあったのですが、 最後は自分にはこの道しかないのだから、 せめて二十六歳の年齢制限まで精いっぱいの努力を続けようと覚悟を固めたんです。 それで二十歳くらいから本当に必死に将棋に取り組んで、 二十四歳になる直前に四段に昇段してプロになることができました。 必死だったからか、この頃の記憶はあまりないです。 (――将棋に対する思い、必死真剣さが道を開いたと言えますね。) |
2020.06.01 |
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