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      次代に輝く住まいを創る

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一語履歴WORD vol.848


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指導者の条件  ~未来の可能性を大きく引き出す
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一語履歴 vol.848
サイゼリヤ飛躍の原点       (正垣泰彦)
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すべて存在するものは善きものである(曽野綾子)
一語履歴 vol.842
今がその時、その時が今      (外尾悦郎)
一語履歴 vol.841
孤独  きつい時 人生 その身 会社の興亡

サイゼリヤ飛躍の原点
          正垣泰彦(サイゼリヤ会長)

一九六七年、大学在学中の二十一歳の時に
千葉県市川市で洋食屋を始めたわけですけど、
当初は食べ物屋なんてやりたいとも何とも思わなかった。

たまたまアルバイトをしていた飲食店のコック長から、
「おまえ、食べ物屋をやってみないか。向いてるぞ」
と言われたのがきっかけです。

サイゼリヤと共に生きてきた半世紀を振り返ると、
これはエネルギーの仕業だなと思っています。

エネルギーがよりよい調和のためにこういう環境をつくってくれたんだなと。

好きとか嫌いとかは関係なくて、
好きでも嫌いでも、いまやっていることが最高なんです。

いまある環境も、共に働いてくれているスタッフたちも、
日常に起こる様々な現象も、すべて最高なんです。
これ以上のものはない。そう思えるかどうか。

よく若い人が
「自分の好きなことをやりたい」
とかって言いますけど、
それは自分中心に考えているだけだから、うまくいかない。

皆に喜んでもらいたいとか
困っている人を幸せにしてあげたいとか
世の中を変えたいとか、
自分の利益じゃなくて誰かの役に立つことを
優先して考えると、結果はよくなるんです。

かく言う私も店を始めたばかりの頃は欲の塊(かたまり)ですから、
楽をしてお金をたくさん儲けたいと思っていました。

しかし、来る日も来る日もとにかくお客さんが全然入らない。

一日の来店客が六人だけということもありました。

当時の店は二階にあって、
一階には八百屋さんとアサリ屋さんが入っていました。

狭くて見えにくい階段を上がっていかなきゃいけないのに、
階段の入り口に荷物が置いてあるから
飛び越えたりどかしたりしないと通れない。

深夜に店を開ければ集客できるだろうと
営業時間を朝四時まで延ばしたところ、
ならず者のたまり場になっただけ。

揚げ句の果てには客同士の喧嘩で
石油ストーブが倒れ、店は燃えてしまったんです。
開店から一年九か月後のことでした。

立地は悪いし、ならず者しか来ないし、
火事にはなるし……こんな店で
いくらおいしいものを出しても
お客さんは絶対に来ないと思っていました。

店を辞めることも考えましたし、再開するにしても別の場所でやろうと。
ところが、ある時おふくろにこう言われたんです。

「火事に遭ったあの店はおまえにとって
 最高の場所だから、辞めちゃダメ。
 八百屋もアサリ屋も、
 せっかくおまえのためにそこにあるんだから、
 逃げちゃダメ。
 もう一度同じところで頑張りなさい」

って。

お客さんが来ないことを立地のせいにしないで、
お客さんが来てくれるようにひたむきに
努力することが大切なんだと、おふくろは教えてくれました。

だから、立地が悪いのもならず者しか来ないのも火事になったのも、
すべてエネルギーの仕業で、
より幸せになるようにやってくれていたことに気づかされたんですね。

2025.01.11

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