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すべて存在するものは善きものである(曽野綾子)
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孤独  きつい時 人生 その身 会社の興亡

すべて存在するものは善きものである
                    曽野綾子(作家)

これまでの人生で直面した最大の試練といえば、
四十代の後半に失明しかけたことです。

その頃、急に視力が落ちてきたのを感じて検査を受けたら、
中心性網膜炎という病気に罹っていました。
目を酷使し過ぎたことと強いストレスが原因だと言われました。
さらに白内障も患ってしまって。

手術しようと思っても、
どの眼科医も私の手術はすると
言ってくださらないんですよ。

「強度の近視だから 視力が回復しないかもしれない。
 それにもし曽野さんが失明したら 誰が手術したのか騒がれるから」って。

やっぱりその時が一番大変で、口述で小説を書く訓練も始めましたけど、
何本か連載を休載しなければなりませんでした。
そういう状況が半年くらい続いた時に、
ある先生が手術を引き受けてくださったんです。
五十歳になる少し前のことでした。

術後、麻酔が覚めて目を開けると、生まれて初めて三メートルくらい先に
置いてある本の背表紙が裸眼で読めた。
もう画期的に見えるようになって感動しました。

で、私その時に……
この感謝を生涯どうやって捧げようかと思いました。

だってどこの眼科に行っても断られたんですよ。
もうちょっと様子を見ましょうとか、
まだ見える目に手をつけちゃいけないとか。

それが手術をして目が治ったということは、
続けてお書きなさいということだろうと思いました。
いまでもそう思う時があるんです。

たぶん、人間には誰しも、
一刻一刻、周囲がその人にこれをしなさいと言っているものがあるんですよ。
それを死ぬまで丹誠を込めてやるのが、私に与えられた使命だと思います。
私はね、イタリアの神学者トマス・アクィナスの

「すべて存在するものは善きものである」

という言葉が大好きなんです。
自分の思い通りにならなくて、愚痴や不平不満を漏らしている人が多いけれども、
存在するものはすべて善きものだと思えば、呪わなきゃいけないこともなくなるし、
辛いことがあっても人生楽しくなるんですよ。

2024.12.15

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