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      次代に輝く住まいを創る

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一語履歴WORD vol.569a

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一語履歴 vol.570
... 提案書もいらない 570a自分の人生を素直に歌に... 570b...努力即幸福
一語履歴 vol.569
うちの変わらないよさってなんだろう 569a五観の偈(げ)
一語履歴 vol.568
プラスのスパイラル 568a基本的にプロというのは
一語履歴 vol.567
後進を見ていても... 567a思想が二流の人間は 567b苦手なものも少ない
一語履歴 vol.566
社長の品質 566aなぜこの演劇をするのか 566b大局を見よ
一語履歴 vol.565
笑いには「医力」がある笑い 565a命を賭すに値する仕事
一語履歴 vol.564
これからも自宅で暮らしていける 564a稲盛和夫の名言
一語履歴 vol.563
我慢を強いられた監督さんこそ... 563a仏教の世界ばかりにいては...
一語履歴 vol.562
汝の足下を掘れ そこに泉湧く 562a10年続けると変わっていく
一語履歴 vol.561
ぼうやいくつだ、どのくらいできるんだい?
五観の偈(げ)

かつて大河ドラマ「徳川家康」で主役を務めた俳優の滝田栄さん。
今は、俳優としての活動の傍ら、仏像彫刻や仏教の研究にも力を入れられています。

(滝田) 
僕は長い長い迷いの世界を彷徨いながら、
「こういう生き方でいいのかな」という思いが
自分の中で蓄積されていって、
仏教とのご縁をいただいたように思います。
まさに再誕というか、本当の自分を見つける道のりでした。
最近になってようやく「あっ、これがそうだったのか」と
分かり始めた感覚を得ているところです。

(堀澤)
仏教とのご縁はどういうものでしたか。

(滝田)
僕は1983年、NHKの大河ドラマ『徳川家康』で
主人公の家康を演じることになりました。
初めは歓喜したんですけど、いざ役づくりに入った時に、
家康という人物がさっぱり分からなくなったんです。
織田信長、豊臣秀吉、今川義元など
他の武将はどういう人なのか、何をやったのか全部分かる。
だけど肝心の家康だけは全く正体が掴めませんでした。

分からないと演じられませんから、
もう一度、原作を読み返していた時に
家康が竹千代と呼ばれていた少年時代、
6歳から19歳までの間、今川義元の人質として
太原雪斎禅師に預けられていたというくだりがあったんです。

雪斎禅師ゆかりの臨済寺(静岡市)に行けば
何か分かるのではないかと閃いて、
早速連絡をして、しばらく身を置かせていただきました。

(堀澤) 
何か分かりましたか。

(滝田)
家康がこの寺にいた、この空気を吸っていたということ自体が
感動だったのですが、
家康がここで何を得たのかはなかなか分かりませんでした。
その中で、これは一つの真実かなと思ったのが、
修行僧が食事前に感謝の気持ちを込めて唱える
「五観(ごかん)の偈(げ)」でした。
そこには、この一杯のお粥をいただけるだけの行いをしているのか、
この料理をつくった人の気持ちを考えてみなさい、
自分以外の人のためにどれほどのことをしているか
よくよく考えてみなさいといったことが書かれてある。

竹千代も食事の度に、この「五観の偈」を必ず唱えていて、
それを身につけていたはずだと思いました。
実際、家康は生涯にわたって一汁一菜なんですね。
それで人生50年と言われていた時代に75歳の長寿を全うしている。
しかも、亡くなる前、大名たちを集めて
「天下は万民のためのものだ。
 上に立つ者は決して贅沢をしてはいけない」
と戒めているんです。
これはその一例ですが、このように家康という人物は
よくよく人の気持ちを知り、自分たちが生きる意味を学んでいる。
贅沢と栄華を極めようとする他の武将たちと比べると、
全く生き方のテーマが違うことに気づいたんです。

2021.06.01

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