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退き退きして生きる 地位も名誉も欲せず、ひたすら自分の信じる道を歩み続け、 多く人々の心の糧になる絵画を残した熊谷守一(満97歳没)。 その最晩年の姿を撮り続けた写真家・藤森武さんが学んだ人生の要訣。 (藤森) ある時、先生に「どうしてそんなに長生きできるのですか」 と質問したことがありました。 すると先生は「なるべく無理をしない、無理をしない、 とやってきたことです。気に入らぬことがあっても、 それに逆らわず、退(の)き退(の)きして生きてきました。 若木だけが生きているんじゃないんです。 時には枯れ木も生きているんです」とおっしゃられました。 「退き退きして生きる」というのは、 一歩下がって謙虚に生きていくことであり、 「枯れ木も生きている」というのは、 どんなに年をとっても下り坂にならずに懸命に 生きていくことが大事だ、ということです。 これが先生の長生きの秘訣、よりよい人生を送る秘訣だったのです。 実際、先生は年を重ねるにつれ、 下るどころかますます元気になっていくようでした。 また、先生は「僕は何も要らない。だけど命だけは欲しい」 といつも言っていましたが、その言葉で、 人間が生きていることがどれだけ素晴らしいかを 教えてくださっていたのだろうと思います。 |
2019.10.07 |
日本人の精神基盤となっていた部分が大きく揺らいでいる 世界一のエステティシャン・今野華都子さんは、 全国に30を数える古事記塾を主宰するなど、 精力的に『古事記』を広める活動を続けてこられました。 (今野) 私の手許に1冊の古びた教科書があります。 『尋常小学國史(上巻)』という、 戦前の小学校で使われていた歴史の教科書です。 冒頭には天照大御神のお話が書かれていることから、 当時の子供たちが『古事記』『日本書紀』に 記された神話の世界について、学校で習っていたことが分かります。 それに加えて当時の子供たちは修身の授業を通じて、 いまでいう道徳も習っていたこともあるでしょう。 「自分はどう生きればよいのか」ということに対する判断基準を、 しっかりと確立していたように思います。 自分の生き方に対する迷いのようなものが、 なかったと言えるかもしれません。 ところが、終戦を境に状況は大きく変わりました。 GHQの占領政策によって、そういった教育が禁止されてしまったのです。 以来、修身の授業が姿を消すとともに、 歴史の授業で神話の世界が教えられることもなくなって、 既に73年が経とうとしています。 そしてその間、日本人の精神基盤となっていた部分が、 大きく揺らいでいったのでした。 2011年3月11日に起こった東日本大震災は日本中を不安に陥れましたが、 その中にあって日本人が取った行動は実に見事でした。 危機的状況下でも礼儀と忍耐を忘れない日本人の振る舞いは、 海外から大きな賞賛を受けたのです。 なぜそのような高い精神性を発揮できたのかといえば、 やはり祖先から受け継がれてきたものだと言えるでしょう。 |
2019.10.07 |
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