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      次代に輝く住まいを創る

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一語履歴WORD vol.653


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すべてを教えない

シテ方宝生流能楽師として、能楽がもとより、
日本の芸術文化の可能性を追求し続ける辰巳満次郎さん。
辰巳さんが師匠の父親(孝さん)から学んだ指導の極意。

(お父様から学ばれたことは何ですか。)

(辰巳) 
すべてを教えないこと。
十のものを八だけ教えて、
後の二は考えさせるということです。

すべて教えてしまうと、
教わったことしかできなくなります。
能に限った話ではないと思いますが、
自分で考えるプロセスを積ませないとやっぱりダメですし、
失敗も少しはさせなきゃいけない。

ちょっとできるようになると生意気になって、
自分の流儀でやろうとするものです。
けれどもしばらくして、
これはやっぱりやらないほうがいいんだと分かってくる。

そうした失敗を経験せずに、
教わったことをただ鵜(う)呑(の)みにして
やってるだけではダメなんですね。
すべてを教えないことの大切さを
本当に実感するようになったのは、
ようやく50くらいになってからでした。

子供の頃は、厳しい父が
早くいなくなりゃいいと思っていましたけど、
父は息子の知らないところで
そうした様々なことを考えて
僕を導いてくれていたんです。
もう亡くなって20年近くになりますけど、
40代ぐらいになると
父の思いも少しは分かるようになって、
いつまでも生きていてほしいと願ったものです。

ですから僕は、息子を自信を持って厳しく鍛えました。
嫌われたほうがいいくらいの気持ちで
真剣に向き合ってきましたけど、
それこそが愛情なんですね。
先人は皆そうやって、
嫌われながら連綿と芸を継承してきたのだと思います。

2022.04.13

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