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      次代に輝く住まいを創る

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一語履歴WORD vol.141b

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一語履歴 vol.150
師弟関係 150a話を聞いて~犠牲なき 150b感謝こそ 150cすべての逆境
一語履歴 vol.149
この苦しみ... 149a教えて... 149b困難を 149c運がいい...
一語履歴 vol.148
感動する心 148a人生二度 148b一流シェフ 148c日本人と 148d心に
一語履歴 vol.147
危険に 147a苦しみの先 147b仏像を 147c辛い時こそ
一語履歴 vol.146
子供の能力をフルに開花させる 146aママが死にたいなら
一語履歴 vol.145
途中で 145aV字回復 145b呼び寄せる 145c見てくれている人
一語履歴 vol.144
自己を習う 144a円満に 144b全力投球 144c苦難を受け入れた時
一語履歴 vol.143
誠は 143a重光葵 143bお天道様に 143c歯と目と声
一語履歴 vol.142
人生逃げ場なし 142aピンチを 142b苦労を苦労と 142c無限の可能性
一語履歴 vol.141
100-1=0 141a締め切りがある 141b芸を磨き 141c先生
芸を磨き 極めるには何が大事か
            梅若玄祥(観世流シテ方梅若家当主・人間国宝)

昨年、人間国宝に認定された 能楽師・梅若玄祥。
室町以来700年の伝統を守りつつ、
廃絶された能の復曲、新作能の上演、海外公演などにも
意欲を燃やす、能楽界の第一人者です。
    
 ――若くして一門を率いる立場となって、
  様々なご苦労があったのではないですか。

梅若 ええ、まず弟子たちの稽古などは、
   当主として全部見ていないといけないわけで、
   それは大変なことでした。

ただ、それ以上に堪えたのは、自分より経験も年齢も
上の方々が大勢集まる席に参加した際に、高座のほうに座りますと、
若造のくせにという厳しい視線を感じたことでしたね。

その時に、もうこれはとにかく芸というものを磨いて、
うまくならなかったらダメだなと思いました。

皆さんを納得させるには、言葉や理屈ではなくて、
舞台以外にはないんだと。

だから、その後は稽古でも舞台でも必死。
本当に一心不乱、無我夢中でした。

――そのような歩みの中で、転機となったことはございますか。

梅若 確か40代半ばから50歳ぐらいの時だったと思いますが、
   大きな心境の変化がありました。

それまでは、周囲に実力を示さなくてはいけない、
能を極めないといけないという思いばかりが強くて、
余分なものまで背負い込んでいたようなところがあったんですね。

いま思い返してみても、思いばかりが先立って、
芸に実が伴っていなかった。

それが50歳を境に、身の丈に合ったことを
積み重ねて初めてそれがものになる。
一つひとつを積み重ねていけばいんだという思いで、
今度は地に足を着けた努力をするようになりました。

それからは、自信というのとは少し違うけれども、
これが最高のものだという思いで常に舞台に立ってきました。
そういう思いで舞台に立つことが、私のモットーになったのです。

――あぁ、常にこれが最高のものだという思いで舞台に立つと。

梅若 ええ。自分の演技に対して、
   絶対に懐疑的な思いを抱いて舞台に上がらないようにと。
   そうしないとお客様に失礼なんですよ。

それで私が舞台の途中で転ぼうが仕方ない。
それがその時に自分がお客様に見せられる最高のものなわけですから。

その思いをお客様に観ていただきたいと願って
毎回幕を上げ、演じるんです。 
 
先ほども申し上げた、気負わず身の丈に合ったことを積み上げていく、
ということの延長線上にあるのですが、
特にいま私が大切にしているのは、
一回、一回の舞台で得た思いを、次の舞台に繋げていくということです。

きょうはこういう思いで演じることができたと。
それを次の舞台に繋げていったら、今度はどんなものが出てくるだろうと、
それをひたすら繰り返していくということが、
芸を極めることに通じていくのかもしれません。

結局、極めるといっても自分で意識してできることではないんですよ。
ここで極めたと思っても、後世の人から見れば、
まだまだだったという評価をいただくわけで。
 
2015.05.21

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