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このままではいけない 父親の跡を継ごうと、 ビルメンテナンスを生業とする メンテックカンザイに入社した大滝さん。 しかし、社員のモチベーションは低く、 組織としてまとまりのない状況に衝撃を受けます。 (大滝) 「このままではいけない」と危機感を抱いた私は、 社長を継いで2年目にコンサルタントを入れ社内の大改革に着手。 社名を改め、ユニフォームを斬新なデザインに刷新し、 「経営理念」と「行動理念」を定めて毎日唱和するところからスタートを切りました。 その後も、静岡県内の全業種の中で 最も早く「ISO 14001」「ISO 9001」を取得するなど、 改革を力強く推進していったのです。 それらが奏功して業績は急進し、 5年後に静岡県内の同業種の中で、 売り上げトップを記録するまでになりました。 しかし、この頃から売り上げは足踏みを始め、 利益も全く出ない状況に陥ったのです。 社員研修には熱心に投資をしてきたつもりでしたが、 どうも当社には何かが欠けている。これからどうすればよいのか。 経営のあり方に悩んでいた時、偶然知ったのが『致知』でした。 ピンとくるものがあり、 私はさっそく総務部長と二人で『致知』を読み始めました。 しばらくして、幹部20人ほどで 『致知』を教材にした勉強会「社内木鶏」を開始したのですが、 「難しい哲学や人生観が、ビルの掃除に何の役に立つのですか」と、 露骨に反対を表明する幹部もおり、なかなかうまくいきません。 「社内木鶏」が軌道に乗り始めたきっかけは、 致知出版社の方に助言をいただき、幹部だけでなく、 正社員の全員参加を決断したことでした。 そして、4人ずつのグループに分かれ、 『致知』を読んだ感想を発表し合い、 時間が来たら各グループリーダーが発表、 全社員に学びを共有するという方式を取り入れました。 年1回の全社会議の後、全員参加の「社内木鶏」を 実施した時の盛り上がりようは言葉にならないほどでした。 全社員が燃え、皆が社の目標に向かって一歩を踏み出したような熱気を感じたのです。 その勢いで、全国の社内木鶏実施企業が学びの成果を発表する 「第2回社内木鶏全国大会」に出場。 図らずも「感動大賞」を受賞することができました。 「社内木鶏」の効果は、少しずつ現れ始めました。 日頃『致知』から各界一流の方々の生き方に触れ、 読み、書き、発表する訓練を積んでいるためか、 「御社の社員は提案力が違いますね」と お客様からも言っていただけるようになり、 大手に負けないユニークな技術が社員の発案で 次々出てくるようにもなりました。 |
2019.07.30 |
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