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病気の原因の一つは、自分の“感謝不足” 音楽活動をしていた34歳の時に、 突然、脳梗塞を発症、言語障がい・聴覚障がい・ 右手麻痺・失語症という重度障がい者になった河村武明さん。 (河村) ……2001年10月、自宅に一人でいる時に、 突然脳梗塞で倒れたのです。 発見されるまでに48時間が経過していました。 そして、搬送された病院のICU(集中治療室)から個室に移ったその日、 僕は「言語障がい・聴覚障がい・右手麻痺・失語症」 という重い後遺症が残っていることを知らされたのでした。 まさか自分が障がい者―― 言葉は何一つ喋ることができないのに声を上げて泣きました。 火がついたように泣いたのは、 大人になってから初めてのことでした。 運も神様も周りの人間からも、すべてから見捨てられたと感じ、 「34歳で自分の人生は見事に終わった。 これ以上生きていても何一ついいことはない。 僕は世界で一番不幸だ」と本気で思いました。 それは深い絶望でした。 なぜなら、歌を歌うこと、音楽を聴くこと、ギターを弾く右手など、 脳梗塞は僕が得意だったものをわざわざ選んだかのように、 そのすべてを奪っていったからです。 本当の絶望を経験した人は「周りの景色がモノクロになる」と言いますが、 僕も本当にそうなりました。「死」が僕を強く誘っていました。 40日間の緊急入院が終わると、家族の支えを受けながら、 隣接するリハビリテーション病院で本格的なリハビリに取り組むことになりました。 当初は「喋ることができる薬、言葉の聞き取りができる薬、 右手が動く薬があるのなら、それぞれ1億円出してでも買いたい!」などと考えていました。 しかし、次第に友達とくだらない話をしたり、ギターを弾いたり、 日常の会話やありふれた挨拶のすべてが愛おしいことだった、 発病する前の自分は、本当に幸せだったんだという思いが込み上げてきたのです。 そしてはっと気づかされたことがあります。 それは、日常の当たり前のことがどれほどありがたいことであったか、 日常に感謝することがどれほど大事であったかということです。 病気の原因の一つは、自分の“感謝不足”にあるのだと気づかされたのです。 幸せとは手に入れるものでも、望むものでもなく、気づくものでした。 |
2019.07.29 |
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