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あなたが日本代表チーム 栗山英樹(WBC前監督) 横田南嶺(円覚寺派管長) 【横田】 チームづくりにおいて 監督が大切にされたことは何ですか? 【栗山】 強い組織というのは、全員が自分の都合よりも チームの都合を優先し、全員がチームの目標を 自分の目標だと捉えていることだと思っています。 そういうことを伝えるために、 今回は長くミーティングをする時間が なかったものですから、 三十人の選手全員に手紙を書きました。 僕はあまり字がうまくないんですけど、墨筆で。 それを代表合宿がスタートする日に、 各人の部屋に置かせてもらったんです。 【横田】 ああ、手紙を墨筆で。しかも三十人に。 【栗山】 真心ってそういうものでしか 伝わらないような気がしたものですから。 【横田】 それは恐れ入りました。 【栗山】 手紙に書いたことは、 あなたは日本代表チームの一員なのではなく、 あなたが日本代表チーム。 要するに、自分のチームだと思ってほしいと。 会社でもサラリーマン意識で勤めているのか、 自分がオーナー経営者だと思って働いているのかでは 感覚が全く違いますよね。 全員に「このチームは俺のチームだ」 と思ってやってほしかったんです。 そのため、普通はキャプテンを 一人指名するわけですが、今回は全員がキャプテンだと。 正直言って僕が相手できるような選手たちじゃなくて、 本当にトップクラスが揃っていたので、 一人にプレッシャーをかけるよりも、 そのほうが勝ちやすいと判断したんです。 そうしたら、初日の練習が終わった後、 ダルビッシュが僕の部屋に来て、 「監督、全員キャプテンOKです。 あれ、いいですね。しっかりやります」 みたいなことを言ってくれました。 【横田】 それでキャプテンを置かなかったのですね。 ベンチにいる控え選手も含め、 チームの一体感が画面からも伝わってきました。 【栗山】 野球の試合は九人しか出場できません。 例えば、ベンチに座っている選手が ふんぞり返るようにして傍観しているチームなのか、 それとも前のめりになって声を出しながら、 いつ出番が来てもいいように 準備しているチームなのか。 要するに、他人事にするチームは やっぱり勝ち切らないと思うんですよ。 |
2023.09.15 |
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